パレオアジア文化史学

文部科学省 科学研究費補助金
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平成28年度~32年度

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関連図書刊行のお知らせ◆アフリカからアジアへ 現生人類はどう拡散したか 西秋良宏(編)(2020)

アフリカからアジアへ 現生人類はどう拡散したか
朝日選書 994
西秋良宏/編

出版社名 朝日新聞出版
出版年月 2020年2月
ISBN: 978-4-02-263094-0

要旨
ホモ・サピエンス(現生人類)は、いつアフリカを出て世界各地に拡散したのか。旧人や原人がいたアジアに進出した際、彼らの間で何が起き、どうして、ホモ・サピエンスだけが生き残ったのか。彼らは、どうやってアジアの果ての島国、日本列島へたどり着いたのか。私たち自身のルーツにも関わるこれらの問いには考古学や人類学だけでなく関連諸分野の研究者の関心も高く、日々、新たな発見や新説の提唱があいついでいる。拡散の経緯は近年、進展著しいゲノム解析ですべて説明できるものではない。ヒトの生存を支えた文化に何が起こっていたのかの考察も欠かせない。本書では、古代ゲノム解析の成果だけでなく、考古記録や人類化石など伝統的な野外調査の成果、実験考古学、古環境復元、さらには数理モデルによるヒトと文化の交替メカニズムの解析まで、ホモ・サピエンス拡散の物語について文化に視点をおいた最新研究をわかりやすく解説する。

目次
1章 現生人類の出アフリカと西アジアでの出来事 (門脇誠二)
2章 東アジアへ向かった現生人類、二つの適応 (西秋良宏)
3章 現生人類はいつ東アジアへやってきたのか―中国での新発見を中心に (R.デネル/訳・西秋良宏)
4章 日本列島へたどり着いた三万年前の祖先たち (海部陽介)
5章 私たちの祖先と旧人たちとの関わり―古代ゲノム研究最前線 (高畑尚之)
6章 現生人類の到着より遅れて出現する現代人的な石器―現生人類分布拡大の二重波モデル (青木健一)
7章 アフリカからアジアへ―文化の視点 (西秋良宏)